「家でプレステしてろ」
去年、イタリア市長が出歩く若者たちを説得していく姿は見ててカリスマ性を感じた。「外で卓球なんかすんな、家でプレイステーションしてろ」はパンチがきいてて清々しい。
それとは対照的に小池都知事の「若い方は、おうちで勉強したり…」では直球しか投げない生活指導の先生のイメージでしかない。これでは人々は反発してしまい、かえって路上飲みを誘発すると思うのだ。「プレステしてろ」はレベル高いので真似できなくても、せめて会見で「私も最近プレステとニンテンドースイッチとiPadを買ったんです。家でずっとゲームしてますので、どなたか対戦してほしいですね」とウソでもいいので変化球を投げる知事であってほしいのである。人は真似する生き物なので、外に出るよりは家に居たくなるようなセリフを使う方が効果的だ。
ところで、iPadは自粛生活と語学学習には強い味方である。「パソコンで十分」との意見もあるが、起動が速く、手元にキーボードがないiPadは使ってて気持ちいいのだ。面倒なステップがなければ長続きする。自分はiPad Pro12.9インチ1TBと2年半ともに過ごしてきたが、非常に快適だった。ツイッターで役立つツイートはスクリーンショットを撮って整理し、時間があるときにA5サイズのノートに万年筆を使ってまとめた。
また、物書堂の辞書アプリは片っ端から購入し、使い倒し、英字新聞もいくつも購読して読み込んでいった。ストレージが大きいのでいくらでも画像保存できるし、動画も入る。フリーズすることもほとんどない。「語学学習」の観点からいくと、優秀なマシンなのだ。
例えば、Kindleや英字新聞で物書堂の辞書を使おうと思ったら、まず大きい画面のiPadを用意する。画面分割で右側に辞書を出しておき、「・・・」を押して設定画面から「クリップボード検索」をオンにしておく。
すると単語をコピーするだけで調べてくれる。
これをApple Pencilを使えば手首を動かすだけで瞬時にできる。紙の新聞と紙辞書で格闘していた時代とはずいぶん違う。英字新聞が読めるレベルの大学生や社会人が本気になって英語学習をしようと思ったら、買うべきものはiPad Pro12.9インチ(1TB以上)と物書堂の辞書の2点だと思う。英語が得意だと趣味にもなるので、巣ごもりが苦でなくなる。
読むべき英字新聞は、本当に初心者ならJapan Times alpha onlineであるが、和訳を必要としてなくて、すでに英検準1級、TOEIC700以上あるなら、
・Japan Times
・Nikkei Asia
がおすすめである。この二つは中途解約するのもアカウントの中の更新のチェック印を外すくらいなので簡単。
日本のニュースがメインで内容は読みやすい。もちろん海外のニュースもある。
もう少しレベルアップしたものなら、
・Economist
・TIME
である。こちらは英検1級、TOEIC900以上といったところ。
富士山マガジンズ経由で購読すれば簡単である。ここのWebを使えば中途解約もすぐできる。
さらにレベルアップしたものは
・New York Times
・Financial Times
である。上記のEconomistとTIMEと比べて文章の難易度は同程度であるが、こちらの方がかなり専門的でネイティブでないと理解しにくい現地の話がたまに出てくる。さらに、中途解約しようとすると、英会話かチャットで解約したい旨を伝える必要がある。相手はやめないでくれと説得してくるのでそれなりの英語力がいる。
自分はこの6紙に加えてScientific AmericanやForeign AffairsやMIT Technology ReviewやNew ScientistやNew Yorkerまで手を広げたが、さすがにすべては読んでいられないので現在では7紙に抑えている。これらを縦置きにしたiPad Pro12.9インチで読む世界はなかなか壮観である。iPadは縦置きにした時にその真価を発揮する。パソコンの画面は横に長いのでデスクトップの大画面でもない限りどうしても狭くなる。つまり、iPadはウェブやツイッターや辞書アプリの閲覧に優れており、パソコンはワードなど仕事の作業をするのに優れている。
物書堂の辞書は、普段はジーニアス、ウィズダム、ランダムハウスを中心に使う。ためしにjeopardyという単語を引いてみる。ジーニアスとウィズダムでは使い方が詳しく出てくるが、ランダムハウスでは語源の解説があり、さらには「類語」という項目も単語によってはある。
ジャンプすると、他の単語とどう違うか説明してくれる。写真からもわかるように、電子辞書とは違って一覧性に優れていて見やすい。辞書のページをスクリーンショットしておくと、あとあと役に立つことがある。iPadのストレージはやはり大きいものを選びたい。iCloudがあるじゃん!と思うかもしれないが、毎回データをダウンロードするのは想像以上に手間である。投げ出してしまうきっかけになる。継続させる上でも初期投資の数万円の差はケチってはいけない。
そしてiPad用のスタンドはいろいろ試したが、ナンバーワンはエレコムのアルミスタンドだ。乗せておけばガチっと安定して、ついでに心も安定する。これがあるかないかでiPadを活かせるか否か決まると言っても過言ではない。12.9インチもしっかりと使える。
iPadの唯一の欠点は値段が高いことだが、それでも自分にとっては圧倒的にコスパのいい投資だった。それに新しいマシンを買ったら古いのはヤフオクで売ればいい。2年使ってもだいたい新品の半値で売れる。新品を20万円で買ったら、2年後に10万円で売れる。その2年間10万円で楽しんだと思えば安いものである。自分の場合はiPadの画面を毎日最低8時間は見る。その生活を2年半ほど送った。8h×365日×2.5とすると7300時間。10万円を7300時間で割ると1時間たったの13円。
それでもiPad Proに、英字新聞の定期購読代に、物書堂の辞書と、全て揃えると相当な額になるのは間違いない。新聞購読にはクレジットカードも要る。バイト反対派の自分だが、学生時代にこれがあったらバイトしてでも買ったと思う。学生時代にこれに出会ってればもっと英語力が伸びただろうな・・・・・と思うのであった。素晴らしいマシンを手に入れると嬉しさと同時にどこか悔しさも湧いてくるのであった。
PEACE OUT.