短文暗記の仕方

短文暗記は効果絶大で、読むスピードが速くなる、リスニング力がアップする、英作文も精度が向上するなど、いいこと尽くしだがやってる人は少ない。

理由は簡単。作業が地味だからだ。そこでその作業を少しでもラクにすべく、いくつか方法を紹介してみたいと思う。
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1.ICレコーダーを使う。

おすすめ度★★★★★

語学はなんといっても音声が命。音声なしの語学学習は、音楽の時間に無言のまま歌詞を目で見て覚えようとするのに似ている。空しいほど記憶に残らない。人間は太古の昔、耳からの情報を頼りにして生きてきたせいか、音は脳にしっかり残るようにできてる。音読をすることで無言のときと比べて圧倒的に記憶に残るのだが、いかんせん何十回、何百回とやっていくうちに喉が痛くなる。そこでICレコーダーの出番だ。

自分の声をレコーダーに吹き込むと馴染みのある声だし、癖もわかってるので覚えやすい。付属CDのネイティブのきれいな発音よりも自分の声のほうが覚えられるのだ。発音が正しいかどうか自信がないといけないが、30秒から1分ほどの短く録音したものを繰り返し再生すると細かい個所までかなり覚えられる。頭で理屈で考えなくても、感覚的に口からフレーズが出てくるようになるのだ。ICレコーダーはアマゾンやヨドバシのレビューをチェックして良さそうなのを買うと末永く使える。故障したという報告がいっぱいあるものは避けよう。いいものは2万円弱するが、確実にペイする。

 

2.リングバインダーを使う。

おすすめ度★★★★★

自分は和文英訳の修業を今でも好んで復習してるが、継続できるコツはやはり原本を拡大コピーしてリングバインダーに綴じて持ちやすくしたからだ。ハードカバーだとずっと手で押さえないといけないが、リングなら開きっぱなしになるので使い勝手がいい。余白が大きくなるので書き込みもしやすい。わずかな工夫で驚くほどストレスが減る。ハードカバーではないDUOなどの単語集を使う場合はここまでする必要はないが、英字新聞など、何か気に入ったひとまとまりの英文を繰り返し読んで復習するにはリングバインダーは非常に効果的だ。

 

3.万年筆を使う。

おすすめ度★★★★

スマホ全盛の時代だが、「書く」という作業を意識的に取り入れたい。生徒の答案をチェックしてると、やはり英単語も漢字も昔より書けなくなってきている。どうせ「書く」なら、ボールペンやHBのシャープペンとかではなく、筆圧をかけなくてもラクに字を書ける万年筆を使ってみたい。

万年筆といえばモンブランとペリカンがブランドの中では双璧だと思われてるが、私なら迷わずペリカンを選ぶ。ペリカンは個体差があるし、ペン先はかなり柔らかいのでもちろん好みは分かれるが、インクフローが非常にいいのだ。実用品として最高なのがペリカンで、私はスーベレーンのM1000とM800の3BとBBを使用してる。極太字は漢字を書くときは字がつぶれてしまうが、プライベートで英作文の練習をするときのにはもってこいなのだ。紙にペン先を乗せるだけで字を書けるので指が痛くならない。

万年筆は基本的にお店で試し書きをして、高くても定価で納得した一本を選びたい。靴をネットで買えば安いかもしれないが、数千円ケチったがために履き心地を数年間妥協することになる。万年筆もわずか1万円ケチったがために書き味を数年も妥協(我慢)することになってしまうことになりかねない。長く使うものなので店で試筆すべきである。もし店が試し書きを嫌がるようなら、その店で買うべきではない。

このブログではペリカンをおすすめするが、人によって何をもって「書きやすい」と感じるかは千差万別なので、買うなら必ず試筆してからにしてほしい。ペンを立てて書くのか、寝かせながら書くのか、持つ位置によっても感じ方が全く違う。料理と同じで人それぞれ味覚が違うのだ。あくまでも参考程度にしてほしい。

 

pics5写真は、紙はトモエリバー、インクはペリカンのターコイズを3分の2ほど蒸発させたものにM1000のBBで書いたもの。★4にした理由は、自分にとっての最高の一本に出会うまでにかなりの試行錯誤とお金を必要とするから。「最高の一本」に出会うと、今までの生活はなんだったのかと思うほどの衝撃を受ける。

高校生や浪人生で万年筆は敷居が高いという場合は、「紳士なノート」という紙にあて名書き用のuni-ball Signo1.0mmのゲルインキペンを使うのがいいかもしれない。このコンビなら摩擦があまりないので指が痛くなりにくい。

 

4.六本木のアカデミーヒルズを使う

おすすめ度★★★★

最後に紹介するのは有料自習室である。
ずっと家で学習してるとどこかで飽きて投げ出してしまう。町の図書館はたいてい席が埋まってるし、喫茶店は長居されないように照明を暗めに設定してるか、音の大きい音楽を流してるか、トイレが店の外にあるか、冷房の効きがきついか、環境的になにかしら体に悪い要素がある。そこで月1万円弱だが、六本木のアカデミーヒルズを紹介したい(ただし、二十歳以上でクレジットカードが必要)。自分は半年ほど通ってみたが、やる気のある人たちが多いので学習はしやすい(喫茶店だと大声で手をたたきながら笑う人もいるが、ここは大丈夫)。49階という景色もいいが、飲食と歓談OKのライブラリーカフェ、読書のみOKの部屋、パソコンOKの部屋など、使用目的によっていくつか部屋が分かれている。Wi-Fiの繋がり具合も悪くない。4階にはナチュラルローソンがあるので、ちょっとしたものもすぐ買える。難点は、都営大江戸線からいくと地下が深いせいか地上に出るまでが結構大変で、ホームに降りてから49階に着くまでに10分近くかかることかもしれない。それでも気分転換にはなった。あの環境が月1万弱で使えるのは安いといえる。大学生や都内で仕事をしている人たちにはおすすめのスポットだ。
以上、短文を暗記するという地味な作業を続けるためのツールを4つほど紹介してみた。受験直前期にある人は試してる暇はないが、時間的に余裕のある大学生は何か自分には向いてるものに出会えるかもしれない。
暗記という作業は地味だが、効果は抜群なのでぜひトライしてほしい。プロセスに何かしら「楽しさ、ストレスを減らすもの」を取り入れるのが継続させるコツである。

 

 

Peace out.

 

 

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