デジタルとアナログ

プロ野球、ロールプレイングゲーム、週刊誌のランキング、TOEIC。
これらには共通点がある。

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それは、数字の世界で構成されているということだ。

野球の世界は打率や本塁打などの成績で選手の実力がすぐにわかる。ロールプレイングゲームも主人公や敵の生命力を数値化することで力の強弱が一目でわかる。週刊誌が発表するお給料ランキングや大学や病院のランキング、そしてTOEICも数字の世界なので上下関係がすぐに分かる。数字(デジタル)の世界はシンプルで分かりやすいので人々は飛びつくものである。

しかし本当に大事なことは数字には表れない。就職において、一般的に試験の点数が高かったり偏差値の高い学校を出ていれば優秀と見なされるが、その人の熱意、声の抑揚のつけかた、思いやり、愛嬌、創意工夫といった、人としてのクオリティを左右する要素はアナログに分類されるものである。これらは数値化することができないのですぐには分からない。この大事なアナログ情報を取りに行く姿勢こそがスマートホン全盛期の現代において重要ではないだろうか。

星の王子様の小説に「大切なものは目で見えない」というセリフが出てくる。

目に見えるモノ(人間の姿)は変わりやすいが、目に見えないモノ(人間の心)は長く続くものである。長く続くものこそしっかり見ておきたい。

少人数制の塾を作ったのも、この目には見えないアナログの世界、すなわち信頼と安心感のある塾にしたかったからである

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