真冬に行われる大学受験。真夏に行われる難関国家試験。いずれも厳しい環境で行われることから、ゲン担ぎで普段口にしないものを飲食することで計画が狂うことがある。今回はその中でもヒヤッとするケースを紹介したい。飲食での落とし穴は大きく分けて4つある。それは、
1.カフェイン
2.ミネラルウォーター
3.下痢止め薬
4.空腹である。
まずは1.カフェインからみてみたい。
カフェインはご存知の通り利尿作用がある。何気なく口にした緑茶のせいで試験中にトイレに行きたくなって失敗したという話をたまに聞く。
カフェインが含まれている飲み物は、緑茶、コーヒー、紅茶、アイスティー、ココア、エナジードリンク、眠眠打破、ユンケルなどの栄養ドリンクである。試験時間が長いものほど注意を要する。 |
これらはできれば避けたいが、もし飲むならこの中ではユンケルの高いもの(ユンケルスター、ユンケルファンティなど)は非常に集中力の持続に効果がある。しかし、体に合わない可能性もあるので、何もない時に何回か飲んで実験してみる必要がある。また、飲んですぐに水を少し飲まないと喉がいがらっぽくなり、空咳が出るようになるので気を付けたい。他はトイレが近くなるだけなので、飲むなら麦茶か軟水のミネラルウォーターが無難である。
次に2.ミネラルウォーターについて。
水なら何でも同じだと思うと失敗する。ミネラルウォーターには軟水と硬水がある。日本は軟水の国なので軟水を選ぶべきだ。硬水を飲むと体に合わなくて下痢することがあるのだ。
カルシウムやマグネシウムの含有量が100mg/L以下なら軟水。100mg/L以上なら硬水だ。下痢を引き起こす原因になるのが、このマグネシウムと言われている。 |
駅で売られているAQUA、のるるんなどは軟水。コンビニでもよく見かけるクリスタルガイザー、ボルビックも軟水である。しかし有名なエビアンは硬水。エビアンの硬度は304mg/Lで硬水の中でもかなりレベルの高いものになる。かつて私はそのことを知らずに渋谷のバスターミナルの自販機で購入したエビアンを一気に飲み、そのまま東急百貨店本店行きのシャトルバスに乗り込み、出発してから
「あっ・・・」
となったことがある。到着するまでの3分間は地獄の3分間だった。これを試験本番ではやってはいけない。なかには硬水を飲んでも平気な人はいるが、硬水を選ぶなら自分がどっちのタイプなのかは予め確認しておいた方がいい。
3.下痢止め薬について。
試験が近くなるとストレスや不安から、便が緩くなることがある。恥ずかしながら私も胃腸は弱いほうで、常にカバンの中に下痢止めストッパとロペミン(こちらは医師の処方箋がいる)を常備している。この下痢止め薬だが、腸の中の水分を吸収して下痢を止めることから、やはり利尿作用がある。もし試験本番で飲むなら、カフェインを摂取してるのと同じくらいトイレに行きたくなる可能性があるので、飲むなら摂る水分量を減らし、やや脱水気味で受けるくらいが丁度いい。
4.空腹について。
「腹が減っては戦はできぬ」とはよくいったもので、空腹で受験すると全く内容が頭に入って来なくなる(漢字の小テストなど簡単なものは除く)。自分はかつて「たくさん食べると眠くなるから、おにぎり2個だけにしよう」というノリでTOEICを受験して失敗したことがある。パート6まではなんとか体力が持ったものの、パート7に入る頃には英文が全く頭に入らないほどバテてしまった。ちょうどマラソンでも空腹で走ると途中でバテてしまい、「ハンガーノック」と言われる状態に陥って体が動かなくなるのに似ている。この反省点を踏まえ、リンツの板チョコを一枚まるまる食べてから挑んだらまったくバテなかった。空腹で試験を受けてはいけないのだ。脳のエネルギー源と言われる糖分を多めに摂っておくことである。
以上4つほど紹介してみたが、もしかしたらまだ未知の落とし穴はあるかもしれない。これらは私自身がひっかかったものと、生徒から聞いたものである。
模試などで何度も自分なりに試し、本番では普段口にしないものは飲食しないこと、水分摂取量には気をつけること、そして空腹のまま受験しないことを心掛ければ事故は起きないはずである。
PEACE OUT.